
弁護士 井垣 孝之 2016年3月4日 (金)
フレームワーク本の「つくり」へのこだわり
「37の法律フレームワーク-誰も教えてくれない事例問題の解法-」,通称「フレームワーク本」。
おかげさまで,予約購入受付開始から4日目でお申込数が500件を突破しました!
みなさま,ありがとうございます!
今日,フレームワーク本の白紙のサンプル(実物と同じ紙で製本したもの)が届きました。法学を学ぶ人たちにとにかく使ってもらいやすいよう,フレームワーク本は「つくり」にもこだわっているので,ご紹介したいと思います。
フレームワーク本のコンセプトと4つのこだわり
フレームワーク本のコンセプトは,「法学を学ぶ人に寄り添い,正しく法的思考を身につけるお手伝いをする」というものです。
フレームワーク本を手に取ったその日から,司法試験本番,最終日に試験官の「やめ」を聞くときまで,あなたの思考のパートナーとなる1冊を創るため,本のつくりそのものから考え直しました。
1.とにかく軽く。とにかく薄く。
2.パタンと開く。横に置いて読みながら勉強できる。
3.カバーなし。ずれたり破れたり,プチストレスとはおさらば!
4.あなたの学びは全部,この一冊に。
ひとつひとつ紹介します。
1.とにかく軽く。とにかく薄く。
法科大学院生の荷物は,とにかく重いです。六法,基本書,判例集,レジュメ,ノート,演習書などなど,1日に3つも講義があれば,10キロくらいはいくはずです。
そんな法科大学院生にいつも持ち歩いてもらおうと思ったら,邪魔になるような本ではいけません。
そこで,フレームワーク本は,ほぼ日手帳でも使われていることで有名なトモエリバーという紙を採用しました。この紙はもともとカタログや名簿のようなたくさんのページの媒体を軽くするために開発された紙です。通常の書籍用の紙より高いので,書籍ではあまり使われていません。
トモエリバーのおかげで,約430ページ(予定)のフレームワーク本の重さは430グラムに収まりました。ほとんど同じページ数の一般的な法学の専門書の重さは約590グラムだったので,27%軽くなっています。
さらに驚くべきは,薄さです。
実物をご覧ください。
左側が439ページの法律書(2.2センチ),右側が432ページ(予定)のフレームワーク本のサンプル(1.5センチ)です。
数字ではあまり伝わりませんが,こうして比較するとかなり薄いことがわかると思います。
-32%の薄さになりました。
さらに,同じ厚さの書籍とフレームワーク本のサンプルを比較してみます。
左側が273ページの法律書,右側が432ページ(予定)のフレームワーク本のサンプルです。
なんと,ページ数が37%も減ってしまいます。
参考までに,ほぼ同じページ数のハードカバーの書籍と比較してみました。
左が434ページのハードカバーの法律書(2.5センチ)で右側が432ページ(予定)フレームワーク本のサンプル(1.5センチ)です。
フレームワーク本は,ハードカバーの本と比べるとほぼ半分の薄さですね。
手帳でも使われているトモエリバーなので,もちろん書き心地も抜群です。あなたの学びを書き込んでください。
2.パタンと開く。横に置いて読みながら勉強できる。
私が法科大学院生だったとき,法律書の不満がひとつありました。
それは,ほとんどの法律書が開いたまま置いておくことができないことです。
もちろん,真ん中を押さえつけたらなんとか開いておけますが,私はあまり本を傷つけたくない派なので,やりたくありませんでした。
ところで,フレームワーク本は法学の思考方法をまとめた本なので,基本書や判例集と合わせて使うと最大限の効果を発揮します(判例分析のフレームワークも載っています)。
そうすると,当然基本書や判例集の横にフレームワーク本を置きながら使うことになるので,開いた状態をキープできる必要があります。
そこで,製本方法を通常の法律書とは変えました。
この写真の赤丸のところをよく見てください。
左側の書籍は,多くの法律書で使われている「並製本」という方法で製本されています。
右側のフレームワーク本のサンプルは,「PUR製本」という方法で製本されています。
いずれも接着剤で製本する点は同じなのですが,赤丸の中の接着剤の厚みを見てください。左側は1.5ミリ程度,右側は0.7ミリ程度です。
フレームワーク本で採用したPUR製本という製本方法の特徴は,接着剤を薄く塗るだけでいいので本が開きやすいのに,並製本より倍くらいの耐久性があることです。
さらに,表紙にも一工夫しました。表紙を少し開いた状態の写真です。
写真では少しわかりにくいですが,本の根元に折り目がついているため,本が閉じた状態に戻りにくくなっています。
実際にどんな感じで開くか見てみましょう。
フレームワーク本のサンプルで,100ページ目に相当するページを開いたところです。
まったく押さえつけず,自然に開いた状態です。
実際に,お手元の書籍の100ページ目を開いて机の上に置いてみてください。
押さえつけずに開いたまま置くことは,ほぼ不可能だと思います。
さらに,50ページ目に相当する部分を開いてみます。
少し押さえましたが,50ページ目でも開いたまま置くことができます。
通常の書籍では,よほど使い込んだ本でないとまず無理でしょう。
私の手元の本でやろうとしましたが,押さえつけると「ミリミリッ」という音がしたのでやめました(笑)
このように開いておけるのは,トモエリバーという紙の柔らかさのおかげでもあります。
トモエリバーと表紙の工夫,そしてPUR製本のおかげで,フレームワーク本は「開いたまま置いて勉強する」ということができるようになりました。
3.カバーなし。ずれたり破れたり,プチストレスとおさらば!
あなたは,本にカバーが付いている理由を知っていますか?
もちろん,綺麗に印刷できる,書籍本体の汚れを防ぐといった理由もあるのですが,主な理由は出版社側の都合です。
一般的な書籍の流通ルートは,出版社から取次(書籍を全国の書店に送る会社)を通って全国の本屋に行き渡ります。
しかし,本屋の店頭に置かれて売れなかった書籍は,取次に返品されます。さらに,一定の保管期間が過ぎたら出版社に返品されます。そうすると,出版社は,返品された書籍のカバーを取り替え(これを「化粧直し」といいます。),また取次に送ることがあります。
書籍が書店に並んで,あっちこっちを移動するとカバーが傷むので,カバーを交換して新品同様にするわけですね。カバーがないと,化粧直しができないのです。
私は,法律書で勉強をしているとカバーのせいでずれてきたり,破れてショックを受けたりしていたので,あまりカバーが好きではありませんでした。しかし,カバーを取るとデザインがイマイチなので,仕方なしにつけていました。
そこで,フレームワーク本は,カバーを付けずに直接,書籍本体に表紙を印刷することにしました。本屋に並んで傷つくともう売れなくなるというリスクはありますが,ユーザーの利便性を最優先したものです。
4 あなたの学びは全部,この一冊に。
フレームワーク本にトモエリバーという紙を使った理由は,もうひとつあります。
それは,手帳用に書き心地を重視して作られた紙なので,薄いのに万年筆などで書いてもインクが裏に抜けず,かすれにくいという特徴を持っていることです。
受験生時代に気になっていたことです。
よく「情報を一元化しろ」というアドバイスを聞くのですが,個別法は個別法の教材などに一元化すればいいものの,勉強法や答案作成一般についてはほとんど一元化すべきツールがないんですよね。
そこで,フレームワーク本をそういったアドバイスの一元化ツールとして使ってもらえるように,トモエリバーを選んだ次第です。
このように,フレームワーク本は「本のつくり」にもこだわっているため,ひとつ困ったことがあります。
それは,在庫がなくなって増刷する場合に通常の書籍より時間がかかるということです。
会社としてもまだ立ち上げたところで資金体力がないため,早めに増刷をかけるということもできません。
そのため,非常に申し訳ないのですが,確実に入手したい方はお早めの購入をお願いいたします。
お申し込みお待ちしております。お申し込みはコチラ