フレームワーク本の公法系の紹介(憲法・行政法)

弁護士 井垣 孝之   2016年3月27日 (日)

いよいよPart4,公法系の紹介です。

 
憲法と行政法は,基本書などで学習していても,司法試験の問題の解き方がよくわからない,という方は多いのではないでしょうか?

 

憲法は通常の入門書でも法学部でも最初の方に学習しますが,実は公法系はいずれも応用的な内容ですので,民事系と刑事系をひととおりやってからでないと理解できないことが少なくありません。

なぜなら,憲法訴訟や行政訴訟は,民事訴訟または刑事訴訟の枠の中で争われるからです。

そのため,フレームワーク本でも最後に公法系を置いています。

それでは,早速紹介していきます。
公法系はいずれも超実践的な内容になっています。

 

第12章 憲法のフレームワーク P.290

 

1 憲法の意義 P.291
⑴ 主権国家体制の確立と立憲主義確立の歴史
⑵ 立憲主義の内容
⑶ フレームワーク的憲法の意義のまとめ

2 日本国憲法の基本原理 P.294
⑴ 1つの根本原理と3つの基本原理
⑵ 憲法における利益衡量のフレームワーク

3 統治機構のフレームワーク P.297
⑴ 権力分立の原理
⑵ 権力分立と日本の議院内閣制
⑶ 民主主義と自由主義の対立

4 憲法における原則―例外のフレームワーク P.300
⑴ 自由権と請求権
⑵ 表現の自由の原則的状態
⑶ 憲法上の権利の原則的状態を考えることの重要性

5 憲法と法的三段論法のフレームワーク P.304
⑴ 憲法における法的三段論法
⑵ 問題分析ツールとしての法的三段論法
⑶ 訴訟において違憲と主張するターゲットの設定(法令違憲と処分違憲)
⑷ 憲法論証ツールとしての法的三段論法

6 憲法の答案作成のフレームワークP.308
⑴ 司法試験における憲法の出題形式
⑵ 司法試験憲法の思考方法
⑶ 憲法の答案作成のフレームワークのまとめ

7 違憲審査基準のフレームワーク P.314
⑴ 「公共の福祉」と違憲審査基準論の歴史
⑵ 目的手段審査の基礎
⑶ 違憲審査基準選択のフレームワーク

8 フレームワークで解く平成25年司法試験(憲法) P.321

9 フレームワークに基づく憲法の学習方法 P.331


憲法の司法試験は,原告の主張を述べてそれに対する被告の反論のポイントをまとめ,最後に争点に対する私見を述べるという,通常の訴訟で行われるような形式です。

旧司法試験とは大きくスタイルが変わったため,受験生もこの形式にどう対応すればよいか,頭の痛い問題でした。

10回の司法試験を経てようやく対応方法が確立されてきたように思いますが,当然のことながら基本書にはそのような方法は載っていません。受験生の側で主張反論形式に対応できるような形で判例や基本書の知識を整理してやる必要があります。


そこで,フレームワーク本では,伊藤たける「憲法の流儀」でも使用しているフレームワークを全力でご紹介しています。

 

たとえば,「憲法の問題で,どの場面で法的三段論法を使う?」といわれて,パッとわかりますか?

 

憲法においては,少なくとも3つの場面で法的三段論法を使います。

①問題状況の分析
②訴訟において違憲と主張するターゲットの設定(法令違憲と処分違憲)
③憲法上の論証

です。

たとえば,②訴訟において違憲と主張するターゲットの設定(法令違憲と処分違憲)について説明したのが,下の図表です。


主張反論形式に対応するためには,「どのポイントに反論するのか」がわかっていないといけません。
そのポイントと法令違憲・処分違憲という講学上の用語を組み合わせたのが,上記図表です。

以上のポイントがわかっていれば,司法試験の問題を見たときに「どこで争点を形成させるか」という見通しがつくはずです。


他にも,憲法の答案作成の手順をフレームワーク化したものも紹介していますし,各違憲審査基準の内容もかなり丁寧に説明したフレームワークもあります。

 

試験直前に使える実践重視の内容です。

 

第13章 行政法のフレームワーク P.332

 

1 法律による行政の原理 P.333
⑴ 憲法と行政法の関係
⑵ 法律による行政の原理
⑶ 法曹実務家にとっての法律による行政の原理

2 行政訴訟の概要 P.335
⑴ 司法権の対象
⑵ 主観訴訟と客観訴訟
⑶ 行政訴訟における法曹実務家の問題意識

3 行政作用分析のフレームワーク P.337

4 行政過程分析のフレームワーク P.345

5 行政訴訟選択のフレームワーク P.346
Column 「行政法」における4つの「確認訴訟」P.349

6 本案前の主張(訴訟要件)の検討 P.349

7 取消訴訟における本案上の主張の検討 P.352
⑴ 基本的な思考方法の概要
⑵ 行政処分の違法事由検討のフレームワーク総論
⑶ 行政処分の違法事由検討のフレームワーク各論(行政裁量のフレームワーク)
⑷ 行政処分の違法事由検討のフレームワーク各論(手続上の違法)

8 行政法の問題分析のフレームワークP.359

9 フレームワークで解く平成24年司法試験(行政法) P.359

10 フレームワークに基づく行政法の学習方法 P.373

 

行政法は,現場で基本に忠実な作業を迅速に行えるかで勝負が決まる科目です。

行政処分は法的三段論法における法効果にほかなりませんから,行政処分の適法性を判断するためにはその要件を把握する必要があります。

もっとも,行政法は複数の手続と法効果が組み合わさることが多いため,要件のみならず行政過程全体を俯瞰する必要があります。

 

しかし,あまりそういう話は明示的には行政法の基本書には書かれていません。
それが,学生が実際の試験問題を見て戸惑う理由のひとつだと思います。

 

フレームワーク本では,第12章までに述べてきたフレームワークを応用して,基本に忠実に行政法の学習と答案作成ができるようなフレームワークを提供しています。

また,訴訟要件や実体法上の違法についてもカバーし,司法試験直前に全範囲をざっと見渡せるようになっています。

たとえば,処分性については以下の図表のようにまとめています。
 

処分性のフレームワーク


公法系のフレームワークは,いずれもある程度学習が進んでいることを前提としていますが,きっと司法試験合格まで使えるはずです。

 


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